杉塚廃寺
「杉塚廃寺(すぎづかはいじ)」は、7世紀末から8世紀初頭頃に建立された寺院の跡です。奈良時代の大宰府は平城京や平安京に次ぐ大都会で、観世音寺をはじめとした多くの寺院が建立され、当時の大宰府文化の隆盛に大きな役割を果たしました。杉塚廃寺もその一つで、大宰府政庁からみた裏鬼門(西南)を鎮護するための寺院であったと考えられています。
また、寺の西側には水城西門を通って朱雀大路に合流する官道(かんどう 国家が管理する道路)が通っていたことも明らかになっています。後の発掘調査では、寺院の金堂又は講堂と考えられる基壇(きだん)や礎石(そせき)とともに、老司窯跡で焼かれた老司系(ろうじけい)の丸瓦(まるがわら 円筒を半切りした形の瓦)・平瓦(ひらがわら 断面がゆるい弧状の瓦)や頁岩(けつがん)質の石帯(ベルトに付ける石製の装飾品)などが出土しました。新たに発見された5個の礎石から、この建物の柱間寸法は南北十八尺(5.4m)、西十二尺(3.6m)あることも分かりました。建物全体の規模を推定できる手掛かりは得られませんでしたが、おそらく間口五間、奥行四間程度の建物ではないかと考えられています。杉塚廃寺は、外国の使節が博多から大宰府に至るときに、大宰府条坊(じょうぼう 区画)域内で最初に目にする大規模な建築物であったと思われます。
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基本情報
住所 | 福岡県筑紫野市杉塚二丁目158-1外 |
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電話番号 | 092-922-1911 |
営業時間 | 入場自由 |
アクセス情報 | JR二日市駅から徒歩30分 |
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
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