今宿古墳群(大塚古墳、丸隈山古墳、山の鼻1号墳、飯氏二塚古墳、兜塚古墳、鋤崎古墳、若八幡宮古墳)
福岡市西区今宿平野の南側に広がる高祖山(たかすやま)から叶岳(かのうだけ)の麓には、13基の前方後円墳が築造されています。その内の7基は規模も大きく、地域における有力首長の墓と考えられています。以下の3基の古墳はそのなかでも代表的なものです。
「山ノ鼻1号墳」は、墳丘長約44m、後円部径約27mの前方後円墳で、古墳時代前期(4世紀)に築造されたものです。今宿古墳群のなかでも最も古い時期に築かれた古墳です。これまでに数回発掘調査を行い、墳丘の斜面には葺石(ふきいし ※古墳の墳丘の表面に敷きつめた石)があったことがわかっています。墳丘周辺からは赤い顔料のついた板石(いたいし ※板状の石)などが見つかっており、埋葬施設は竪穴式石室であった可能性があります。山ノ鼻1号墳は現在整備が終了し、2016(平成28)年度から公開をしています。
「丸隈山(まるくまやま)古墳」は、墳長約85m,後円部径約60mの前方後円墳で、古墳時代中期(5世紀)に築造されました。福岡市内では、最大規模の前方後円墳です。墳丘は三段築成で、斜面には葺石を貼っています。横穴式石室内は古い時代の特徴を備えており、鏡や巴形銅器、勾玉、鉄刀などの副葬品が出土しました。地域で大切に守り伝えられてきた古墳であり、入り口に設けられた格子ごしに石室の内部を見学することができます。
「大塚古墳」は、墳長約64mの前方後円墳で,古墳時代後期(6世紀)に築造されました。墳丘は2段築成で、墳丘の周りには幅10m程度の堀がめぐり、その外側には堤がめぐっていました。墳丘の斜面の一部には葺石が、墳丘のテラスなどには埴輪が設置されていたことが確認されています。埋葬施設は未調査ですが、横穴式石室である可能性が高いとされています。国道202号今宿バイパスの北側に位置しており、整った古墳の姿をみることができます。
このように今宿地域では、これらの首長墳(※地域の首長の墓)が古墳時代を通じて営まれていることがわかっています。このような状況は、全国的に見ても貴重であり、大陸や大和政権とのかかわりを知る上で重要であるという評価を得て、2004(平成16)年に、7基の前方後円墳をまとめて、国史跡「今宿古墳群」として指定を受けました。
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基本情報
住所 | 福岡県福岡市西区 |
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電話番号 | 092-711-4783 |
営業時間 | 入場自由 |
アクセス情報 | (大塚古墳)JR筑肥線「今宿駅」から徒歩20分 (丸隈山古墳)JR筑肥線「周船寺駅」から徒歩10分 (山の鼻1号墳)JR筑肥線「九大学研都市駅」から徒歩5分 |
ウェブサイト | 「福岡市の文化財」HP |
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
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