名建築を巡ろう!福岡県が誇る歴史的建造物
建築を通して、福岡県の歴史を辿る旅をしてみませんか?県内には、築100年以上の建物や、日本の昔ながらの風情を残す街並み、かつての殿様の別荘など、価値のあるスポットがたくさんあります。
旅をしながらぜひ、福岡の歴史について学んでみてくださいね!
100年前の和風建築と庭園!旧伊藤伝右衛門邸
福岡県中央部の筑豊地区は、かつて石炭産業が栄え、日本の石炭産出量の約半分を産することもありました。
伊藤伝右衛門は、その筑豊地区で石炭産業で財をなした「5大炭鉱王」のひとりです。
旧伊藤伝右衛門邸は、かつて彼が住んでいた邸宅であり、和洋折衷の趣向を凝らした歴史ある近代建築として大切にされています。広大な敷地に建つ邸宅内には25部屋もあり、銀箔が施された襖や畳の廊下、アールヌーボー調を採り入れた応接間など、見どころが盛りだくさん。国指定名勝の日本庭園も見事です。
築120年以上のレトロ木造駅舎・油須原駅
平成筑豊鉄道田川線の「油須原(ゆすばる)駅」の駅舎は、九州で最古級の木造駅舎として知られています。
復元や改装などが施され、現在でもローカル線ならではのレトロで懐かしい雰囲気を漂わせています。駅舎内には、油須原駅がある赤村や平成筑豊鉄道のイベント情報などを展示するギャラリーのほか、かつての駅員の仕事が体験できるコーナーもあります。
田川線に乗って、ぜひ油須原駅で下車してみてくださいね!
殿様の別荘!友泉亭公園で四季を楽しもう
福岡市にある友泉亭(ゆうせんてい)公園は、かつて現在の福岡県北西部にあった筑前国を治めていた藩主、黒田継高(くろだつぐたか/1703~1775年)の別荘「友泉亭」があった場所です。
その友泉亭は、1981年に、福岡市で初めての池泉回遊式庭園(池の周囲を回りながら観賞する庭園)として整備されました。約1haの敷地には、池に面した風情ある大広間があり、四季折々の草木が整備され、季節によってさまざまな景色も楽しめます。
風情ある町を歩こう!うきは市・白壁の町並み
うきは市の中心にある筑後吉井地区は、江戸時代(1603~1867年)に街道の拠点となった宿場町として栄えたエリアです。1869年の大火災で建物は焼失しましたが、現在は大正期(1912~1926年)に建て替えられた町並みが残っています。約250軒の屋敷群や歴史ある寺社など、趣のある景観が楽しめます。
例年2月中旬~3月下旬のひな祭りの時期には、「筑後吉井おひなさまめぐり」が開催されます。各地でひな人形や、おきあげ(布や綿を使って立体的に盛り上げる押絵)が展示されます。
約200年前の街並みが残る! 八女・福島の魅力
八女市の中心部・福島地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された古い町並みが残り、散策を楽しめるスポットです! 17世紀初めに街が整備されたあと、たびたび大火に襲われながらも、現在は150軒ほどの伝統建築物が軒を連ね、古いものでは築約200年の家もあります。
無料で見学できる古民家「堺屋(旧木下家住宅)」で日本の邸宅や庭園を鑑賞したら、古民家を利用したおしゃれな雑貨店やカフェへ。八女で受け継がれてきた手すき和紙作りなど伝統工芸体験もおすすめです。
築100年以上!レトロな雰囲気が魅力の採銅所駅
田川郡香春町(かわらまち)にあるJR採銅所(さいどうしょ)駅は、山間部にあるのどかな駅です。洋風装飾が施されたモダンな木造駅舎は、1915年の開業以来使われている大変貴重なもので、香春町の有形文化財に指定されています。レトロな雰囲気が魅力の第二待合室は、コワーキングスペースとしての利用も可能。
周辺には、牛斬山(うしきりやま)や、3つの峰をもつ香春岳の最高峰、三ノ岳へのハイキングコースがあり、のどかな景色を眺めながらハイキングが楽しめます。春には、花壇や駅ホーム周辺に咲く菜の花と桜を見ることができますよ。
110年以上の歴史を誇る洋館!三井港倶楽部
三井港倶楽部(みついみなとくらぶ)は、1908年に大牟田市の三池港開港と同時に誕生し、外国高級船員の宿泊・接待所や皇族、首相などが訪れた三井財閥の迎賓館として利用されました。館内は当時のイメージのままに保たれ、優美で洗練された空間が広がっています。
現在は、極上フレンチが味わえるレストランとして生まれ変わり、有名シェフ・坂井宏行氏監修の料理は、九州の食材を中心に取り入れた、美しく目にも鮮やかなものばかり!
三池港は世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つです。ぜひ併せて観光してくださいね。
100年の歴史を誇る鉄道駅舎!JR門司港駅
北九州市のJR門司港駅は、1914年に開業した歴史ある駅です。2019年、約6年という長期間に及ぶ復元工事を終え、100年前の美しい姿に蘇りました。
建物は、木造二階建てのネオルネサンス様式を採用したおしゃれな造りになっています。構内には、戦時中に使われていた手洗い場や、かつての駅員の制服展示コーナーがあり見どころたくさん!乗車予定がなくても、入場券170円を購入すれば構内を見学できるので、門司港を訪れた際は立ち寄ってみてくださいね。
福岡県には紹介したスポットのほかにも、古くから現存するものや、偉人に関連した建築物がたくさんあります。
旅を通して歴史に触れながら、より充実した時間を過ごしてくださいね。
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