見学施設はこんなトコロ!旧藏内邸
福岡県築上町の炭鉱王、藏内本家3代の住宅で、隣接する貴船神社と鳥居、参道、石橋なども一体として建設、整備されている貴重な歴史遺産です。当初の状態をよく残している邸宅と庭園は細かな部分まで見逃がせません。
-
7200平方mの敷地を誇る国指定名勝。
そびえ立つ鳥居をくぐり、100mほど進んだ先にあります。
-
近代の建築、庭園としてとても重要です。
-
髙橋 幸子さん
四季折々にさまざまな表情を楽しむことができる邸宅や庭園を巡りながら、時間を忘れてゆっくりとお過ごしください。心から癒しのひと時を感じていただきたいです。ぜひ、お気軽に足をお運びください。部屋ごとに異なる欄間など、見どころがいっぱいです。
おすすめポイント① 応接間から眺める庭園の景観
明治39(1906)年頃に作られた池泉庭園には、大きな池の周辺に鶴首石と亀頭石などの景石や、庭の北側に並ぶダイナミックな2つの枯滝石組が実に見事です!この景観を楽しむには、2間続きの応接間からがベスト。加えて、庭園を多彩に楽しめるように配置された茶室や座敷からも絶景が。
-
庭は散策もOK。迫力ある自然の石や手入れが行き届いた庭園美を間近に鑑賞しましょう。
-
応接間からは座って眺める「座観」がおすすめ。周囲の山を借景にした眺望が視界いっぱいに広がります。
-
応接間の窓から、遮るものがない庭の眺望が広がります。雨戸を収納するための工夫にも注目。思わず見入ってしまう、心が穏やかになる感覚です。
おすすめポイント② 全て異なる各部屋の設え
12畳間の大玄関の床全体にふんだんに使った大理石、繊細な欄間や襖の引手、さらに廊下の天井も弓型天井や船底天井など場所によって異なり、茶室の円窓、家紋が入った特注の照明や竹を模した雨どいなど…邸宅内の至るところに施されている手の込んだ繊細な細工に感動します。
-
部屋によって異なる欄間を見て回るだけでも楽しいです。
-
九州でも数少ない弓形天井の廊下と茶室の円窓。こちらも材質は屋久杉です。すばらしい造形美に見とれてしまいます。
-
屋久杉が朽ちた自然の造形を活かした欄間。穴が開いていることから「蓮欄間」ともいわれます。
-
1枚ずつ絵柄が異なる、応接間にある天袋の襖絵。ひとつつひとつの設えが生む美観です。
-
麻の葉の組子障子の欄間をはじめ、あちこちに施されたきめ細かい細工に感心しきりです。
おすすめポイント③ モダンでおしゃれなアイテム使い
手洗い場に使われている色とりどりのタイルも必見ポイント!重厚な和風の邸宅に、カラフルで愛らしいタイルのコーディネートが斬新です。また大玄関にも展示され、仏間(撮影禁止)の壁紙に使われている「金唐革紙」という西洋の装飾革工芸を和紙で模した美しい壁紙にうっとり♥
-
3カ所ある手洗い場に使われている、国産のマジョリカタイル。モダンでおしゃれ♪
-
手間を惜しまず作られる金唐革紙。宝藏にはさまざまな金唐革紙を展示しています。デザイン性の高いものばかり。
-
煎茶様式の茶室など煎茶文化の影響が見られる邸宅内で、煎茶も味わえます。八女産の煎茶に、地元の銘菓「寒菊」付き。