人と動物と環境の健康はひとつ!ワンヘルスを楽しく学ぼう
ワンヘルス(ONE Health)とは、人と動物、そして環境の健康は1つと考え、守っていくために、医療獣医師、環境の専門家や研究者だけでなく、私たちも一緒にみんなで考えて行動することです。
ワンヘルスとは? ワンヘルス(One Health)という考え
今、地球上では、人口の増加、森林開発や農地化などの土地利用の変化、これらに伴う自然環境の悪化や地球温暖化などの気候変動の影響が生じています。また、人がこれまで立ち入らなかった自然の奥地にまで侵入するなど、人と野生動物とが接触する機会が増加しました。こうしたことにより、新型コロナウイルス感染症をはじめとする、人と動物に感染する「人獣共通感染症」が増えています。
それに備えるには「人の健康」「動物の健康」「環境の健全性」を一つの健康と捉え、一体的に守っていくというワンへルスの考え方に基づく取り組みが必要です。私たちが健康に暮らしていくためには、地球に暮らす動物、そして地球自身も健康でなければなりません。この考え方は世界的に広がっており、『G7サミット』や『生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)』など国際間の枠組みでも合意されています。
基本方針「6つの柱」について学びましょう。
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01.人と動物の共通感染症対策
感染症は病原体による人や動物の病気で、インフルエンザやコロナも含みます。感染症①感染源、②経路、③宿主の3要素で発生しますので、予防が重要です。
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02.薬剤耐性菌対策 薬剤の適正使用と管理
抗菌薬は細菌を死滅させますが、誤った使い方は耐性菌(たいせいきん)を生みます。新薬開発の減少と耐性菌耐性菌増加が問題で、世界保健機関(WHO)と日本は対策を進めています。
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03.環境保護
森林破壊は気候変動を招き、豪雨や台風、山火事などの災害を引き起こします。環境保護は人と動物の健康、および未来の世代のために重要なことです。
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04.人と動物との共生社会づくり
犬や猫、鳥などの動物(ペット)との生活は日常に幸せをもたらし、子供の成長に役立ちますが、その一方で動物虐待も問題となってます。動物(ペット)を飼う場合には正しい知識と理解を持つことで、人と動物との良好な関係が保たれます。
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05.健康づくり
みんなの願いである健康は肉体的、精神的、社会的満足の状態であり、スポーツや調和のとれた自然環境がこれを促進します。調和のとれた自然環境と多様な動植物との関係の中で、全ての人が主体的で健康的な生活を送ることが重要です。
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06.環境と人と動物のより良き関係づくり
私たちの健康は、健全な環境で生産される農林水産物に依存しています。健全な環境には農地や水、動物の「いのち」、発酵食品を生み出す微生物も含まれています。そして日々の食事が自然環境や動物の健康と深く関連しています。正しい知識と理解を持つことで、人と動物との良好な関係が保たれます。
「ワンヘルス」を体験してみよう。考えてみよう。
~ワンヘルスの理念を実施~ワンヘルスの森ミュージアム
木の香りに包まれた心地よい空間で、森の中をワンヘルスガイドと歩き、森に生息する動物や植物のほか、森林浴による免疫力の効果などについて学ぶことができ、自然を五感で感じ自身の健康についても考えます。
【場所】 福岡県糟屋郡宇美町大字四王寺207
【入場料】無料
【問合せ】092-932-7373
~ワンヘルス啓発施設第1号~フォレストアドベンチャー添田
豊かな自然の中で様々なアスレチック体験ができるアスレチックパーク。約90分で環境保護・人と動物の共生社会づくり・主体的な健康づくりを維持することを推進するワンヘルス体験プログラムを用意しています。
【場所】 福岡県田川郡添田町野田1288-3
【入場料】要問合せ
【問合せ】080-3975-4010
志賀島ビジターセンター
【場所】 福岡県福岡市東区勝馬1803-1
【問合せ】092-643-3369
ワンヘルスセンター(令和9年供用予定)
【場所】 福岡県みやま市瀬高町高柳960-4(旧保健医療経営大学跡地)
【問合せ】092-643-3622
福岡県の ワンヘルス啓発施設
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